角を持つ者 ― 草食動物
角を持つ者は、強者のイメージがあったが、自然界の哺乳類においては、弱者にあたる。
肉食動物は、角を持たない。
角を持つのは、草食動物。
主な角の用途はディスプレイ。大きさや立派さで強さを誇示し、雌への求愛や、縄張りや雌の奪い合いの喧嘩に使われる。相手の殺傷には向かない。戦う時は、頭を下げて角を突き出す。これは、弱点ののど元も守っており、防御姿勢ともとれる。
例外を除き、シカの角は骨質で毎年生え変わる。牛の角の根元には血が通う。他には、キリンやサイも角を持つ。
クジラの仲間のイッカク(一角)の角は、キバが成長したもの。
草食動物は、群れる、潜る、登る、長い、速い、大きい、など様々な長所で肉食動物から生きながらえる。
肉食動物は、共同作戦、キバ、ツメと脚力に物を言わせて草食動物を狩る。
尚、カブトムシなど昆虫、両生類、爬虫類にも角を持つ種類がある。
竜、鬼、ユニコーン、兜など、人が作り出すものにも角がある。