ウサギの足を持つ鳥 ライチョウ
山の天気は激しい。人が転んでしまうような暴風雨が昼まで続いた。風速1mにつき1度奪うと言う。外は凍える寒さ。その時だけの物見遊山だから私には他人事だが、そうでなかったら人には厳しい環境だ。
午後、フリースにカッパと手袋を着込んで外へ出ると、メスのライチョウに出会った。兎(うさぎ)の足を持つ鳥と言われるライチョウを一目見たかったが、運よく間近でみることができた。体はイメージしていた鶏サイズよりもずっと小さく、特殊な環境下で進化し、人に対しても警戒することを知らないこの鳥はとてもひ弱に見えた。
メスのライチョウは、この時期は抱卵している。ずぶ濡れでハイマツの間から出てきたこの鳥は、繁殖に失敗してしまったのかもしれない。
(7月5日 撮影)