三田巡朗のぐるっと廻って

事物(もの)を知らないまま大人になってしまった。自然と共に。

台風17号の落し物 ヒマラヤスギの松ぼっくり

9月30日に台風17号が通過したが、関東では警戒した割に被害は少なかったように思う。

そんな台風17号が通過した後の公園には、種子などを中心にいろんなものが落ちている。写真は、昭和公園に拾った見事なヒマラヤスギの松ぼっくり(球果)。握りこぶし大の大きさで、ずしりと重い。

ヒマラヤスギの松ぼっくり

ヒマラヤスギの松ぼっくり

まだ松かさが、開き切っていない。
拾ってから半月ほど経ち、写真では、表面にマツヤニ(松脂)が出てきている。

ヒマラヤスギの松ぼっくり 開くと薔薇(バラ)の花のようになる

ヒマラヤスギの松ぼっくり 開くと薔薇(バラ)の花のようになる

ヒマラヤスギは、スギという名前がついているが、実はマツ科。マツ科モミ属の常緑針葉樹。
松ぼっくり(雌花)は、40~50年経った、地上から20メートル以上の高いところにしか実らない。その上、マツの松ぼっくりと違って、樹上で熟れると、鱗片がばらばらと飛散してしまうので、松ぼっくりを拾うことはできないのだが、まだ若いものの見事な松ぼっくり。

傘が開いて鱗片が落ちてしまうと、芯だけが枝に残る。

ヒマラヤスギのマツボックリと芯

ヒマラヤスギのマツボックリと芯

一般的に、モミの木が乾燥に強いのはマツヤニが乾燥を防いでいるからかもしれない。モミは、他の木に比べて内部が白く、神社の絵馬、婚約の結納台、お墓の卒塔婆、棺桶などに使われている。白いのは抗菌成分が他の木に比べて少ないため。

松ぼっくりとユリノキの実

台風で落ちた松ぼっくりとユリノキ(百合の木)の実

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